池永征司(家暖リフォーム/株式会社コンクレタス 代表取締役社長)
コンクリート製品の開発と販売を手がけ、UA値0.19のコンクリート製の超高断熱住宅を開発しました。その経験をもとに、大分で家を壊さない断熱リフォームを始めました。記事は、現場で見てきたことと、国や研究機関の資料をもとに書いています。
「暖房をつけても足元が冷える。うちの床下に、断熱材は入っているのか」。古い木造の家に住んでいると、冬にそう思うことがあります。床下に断熱材が入っているかは、建った年で見当をつけ、床下の見える範囲を確かめます。
- 家の建った年で、おおよその見当がつきます。見当であって、判定ではありません
- 床下点検口からのぞくと、ふたの近くの床板の裏が見えます。見えるのはその範囲だけです
- 家全体を確かめるのは、無料の現地調査で床下に入る専門の職人です
床下点検口のふたを開けて、懐中電灯で床板の裏を照らすだけなら、家でもできます。自分で床下に入ることは勧めません。足元の冷えが気になる方は、ご相談ください。現地調査は無料です。
建った年からの見当:大分県の想定では1990年代でも30mm
大分の家の目安は、大分県のガイドラインにあります。県内の既存住宅の実例から、年代ごとの標準的な断熱材の仕様を想定したものです。6地域の想定です(大分県 おおいためじろオシ住まいガイドライン 第4章 p.4-P1 表4-1-1)。床の欄は次のとおりです。
| ガイドラインの想定(6地域) | 床の断熱材 |
|---|---|
| 無断熱(年代の記載なし) | なし |
| 天井のみ断熱(年代の記載なし) | なし |
| 1980年代 | グラスウール25mm。畳の下はなし |
| 1990年代 | グラスウール30mm。畳の下は5mm |
| 2000年代 | ポリスチレンフォーム40mm |
ガイドラインは、建った年代から家の外まわり(外皮)の断熱性能をおおよそ推定できる、としています(同 p.4-P1)。ただし、標準的な想定で、1軒ごとの実態ではありません。同じ年代でも、建てた会社や増改築で変わります。1990年代の想定でも、床の断熱材は30mmです。家暖リフォームが入れる80mmの半分以下です。
1980〜2009年に建った家なら、下のツールに建った年を入れると、近い年代の目安と、県が想定した天井・外壁・床の断熱材の厚さが出ます。
動かしてみる:我が家の熱の逃げやすさ(UA値)
1.8倍
| 天井 | |
|---|---|
| 外壁 | |
| 床 |
UA値は、大分県「おおいためじろオシ住まいガイドライン」第4章の表(建設年代別の既存住宅の標準的な断熱材の仕様と外皮性能)の値です。県内の家の実例から年代ごとの標準的な仕様を想定し、6地域のモデルの家で計算した値で、1軒ごとの値ではありません。「断熱材が入っていない家」「天井だけ断熱した家」は、表では年代が付いていません。今の新築の最低ライン0.87は、2025年4月から新築に義務になった国の基準で、大分県内のどの地域でも同じ値です(建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令 第1条)。今ある家に守る義務はありません。電気ストーブの数は、逃げる熱=UA値×家の外側の面積×温度差(20℃−5℃=15℃)で計算し、400Wで割った目安です。家の外側の面積は、国の補助事業の手引きにある計算例の家(床面積120.08㎡、外側の面積は床面積の2.57倍で約309㎡。木を活かす建築推進協議会「住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国(4〜7地域)版[第2版]」令和2年度 国土交通省補助事業、p.26)としました。換気で逃げる熱は入っていません。実際の暖房代は、暖める部屋と時間で変わります。熱のつぶは、UA値に合わせた数のイメージです。
国の住宅の省エネ基準は、1980年(昭和55年)にできました。1992年と1999年に強化されています。出典は国土交通省 住宅局の資料です(「住宅・建築物の省エネルギー施策について」2014年2月 p.10)。同じ資料の比較表の例では、1980年より前の家の外壁と天井の断熱材は「なし」です。床の欄はありません。
国の推計では、全国の住宅約5,000万戸のうち、無断熱が39%です。1980年の基準の家が37%、1992年の基準が19%、1999年の基準が5%です(同資料 p.12。2012年の推計)。床だけを見た数字ではありません。
建った年が分からないときは、建物の登記事項証明書(登記簿)で分かります。登記してある家なら、表題部に「○年○月○日新築」のように、登記の原因と日付が載っています(不動産登記法 第27条)。
家でできる確かめ方:点検口のふたを開けて、のぞくだけ
床下点検口は、床にある、はずせるふたです。台所の床下収納が点検口を兼ねている家や、洗面所・押入れの床にある家があります。やることは次のとおりです。
- 床下収納の箱を持ち上げて外す。箱の下が床下です。
- 懐中電灯で、まわりの床板の裏を照らす。
- 見えたものをスマホで撮っておく。
見えるのは、次のどれかです。根太は、床板を支える細い木です。
| 床板の裏に見えるもの | 分かること |
|---|---|
| 木がむき出しで、根太のあいだに何も無い | 見える範囲には、断熱材が見当たらない |
| 根太のあいだに板状やマット状の断熱材が、床板にぴったり付いている | 見える範囲には、入っている |
| 断熱材が根太のあいだから垂れている。落ちて地面にある | 見える範囲で、入っていたものが脱落している |

断熱材があっても、垂れて床板とのあいだにすき間ができていれば、そこに床下の外気が触れます。新築の施工の手引きも、たわみで床下の外気が入らないよう注意しています(国土交通省 設計・施工編 全国版 p.89)。
点検口から見えるのは、ふたの近くだけです。床下は暗く、束(床を支える短い柱)や配管でさえぎられます。畳の部屋、浴室、階段下や押入れの床は、点検口からは見えないことがほとんどです。同じ手引きは、階段下・床の間・押入れを断熱材の入れ忘れやすい場所に挙げています(同 p.90)。
床下に自分で入ることは勧めません。狭く、配管や配線があり、釘が出ていることもあります。ふたを開けて照らすだけにして、箱は元に戻してください。
ほかの手がかり:床の冷たさ、壁ぎわ、コンセント
断熱材の有無は、床下を見ないと決まりません。ただ、冬の家の中にも手がかりはあります。
| 冬に感じること | 考えられること | くわしい記事 |
|---|---|---|
| 暖房をつけても床の表面が冷たく、足元だけが冷える | 床板の下に断熱材が無いと、換気口から入った外の空気が床板のすぐ下に触れる | 「床下断熱の効果は?」の記事。温度計2つで確かめる方法 |
| 壁ぎわの床だけが冷たい。コンセントから冷たい風が出る | 床下の空気が壁の中を通っているしるし。床の断熱材とは別の話 | 「コンセントから冷たい風が出るのはなぜ?」の記事、「気流止めとは?」の記事 |
| 畳の部屋だけ、床が冷たい | 大分県の1980年代の想定では、畳の下に断熱材が無い | ― |
どれも、床下の断熱材が無いことの証明にはなりません。窓からの冷気でも、足元は冷えます。気になる場所と、測った温度を控えて、ご相談ください。現地調査のときに、見る場所がはっきりします。
確実なのは床下を見ること:無料の現地調査で専門の職人が入る
現地調査では、専門の職人が床下点検口から床下に入り、今の断熱の状況を調べます。見るのは次のことです。
- 床板の下に断熱材が入っているか、厚さはどれくらいか、脱落していないか
- 壁と床の境目に、気流止めが入っているか
- 床下断熱の工事ができる家か(点検口から入れるか、床下の高さ)
点検口が無い家や、床下が低くて入れない家は、見える範囲で確かめます。ご希望があれば、点検口を作ります(費用は別にかかります)。
家暖リフォームの床下断熱は、床断熱です。床下点検口から入り、床板のすぐ下、根太・大引のあいだに厚さ80mmのボード状高性能グラスウールをはめ込みます。床は剥がさず、住んだままで工事できます。それぞれ経験豊かな専門業者とタッグを組み、信頼性の高い工事を行っています。工事は、ほとんどの家で数日です。断熱材の脱落と厚み減少は1年保証です。
床下断熱は、床暖プラン(床暖房ではありません)・床天井断熱プラン・フルセットプランに入っています。
| プラン | 入っている工事 |
|---|---|
| 床暖プラン | 床下断熱80mm厚、気流止め(1階の壁の下側) |
| 床天井断熱プラン | 床下断熱80mm厚、天井断熱230mm(オプションで300mm)、気流止め(下側。可能な家では上側も) |
| フルセットプラン | 床下断熱、天井断熱、内窓、気流止め(下側。可能な家では上側も) |
費用は家の広さや床下の状態で変わるので、現地調査のあとに見積りを出します。料金の目安はプランのページにあります。使える補助金があるかは、現地調査のときにご相談ください。
よくある質問
断熱材が垂れたり、落ちたりしている家は、どうなりますか。
落ちた断熱材をどう扱うかは、床下の状態によります。現地調査で見たうえでお伝えします。入れ直す断熱材は、脱落と厚み減少を1年保証します。
1990年代に建てた家にも、床下断熱は要りますか。
大分県の1990年代の想定では、床の断熱材は30mm(畳の下は5mm)です。家暖リフォームが入れるのは80mmです。今の厚さと状態は、現地調査で確かめます。
床下点検口がありません。
見える範囲で確かめます。ご希望があれば、点検口を作ります(費用は別にかかります)。
相談するとき
床下点検口からのぞいた写真と、冷たい場所を伝えていただければ、見る場所がはっきりします。現地調査では、専門の職人が床下に入って断熱材の有無と状態を確かめます。床下断熱ができる家かも、そこでお伝えします。現地調査と見積りは無料です。電話でもフォームでも、どちらでもかまいません。
電話:0120-1181-46(フリーダイヤル)
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