池永征司(家暖リフォーム/株式会社コンクレタス 代表取締役社長)
コンクリート製品の開発と販売を手がけ、UA値0.19のコンクリート製の超高断熱住宅を開発しました。その経験をもとに、大分で家を壊さない断熱リフォームを始めました。記事は、現場で見てきたことと、国や研究機関の資料をもとに書いています。
「夏は2階に上がると、むっとする」「冬は暖房をつけても、暖かさが上へ逃げている気がする」。そういう家で、まず見るのが天井の上です。天井断熱は、天井裏にほぐしたグラスウールを吹き込み、天井の上に厚い層を作る工事です。家暖リフォームは、基本は今ある断熱材の上に、標準で230mmを吹き込みます。オプションで300mmにもできます。
費用は、天井だけの金額では出していません。床下断熱・気流止めと組にした床天井断熱プラン(100〜160万円程度、税込110〜176万円程度)でお示しします。現地調査と見積りは無料です。
結論:費用はプランで示し、金額を動かすのは天井裏の状態
- 天井断熱は、2つのプランに入っています。床天井断熱プラン(100〜160万円程度、税込110〜176万円程度)と、フルセットプラン(250〜290万円程度、税込275〜319万円程度)です。
- 天井断熱だけでも頼めます。金額は、現地調査のあとに見積りでお伝えします。
- 金額は、天井の広さと現場の状態で変わります。
天井断熱で変わること
夏、屋根は日差しで熱くなり、天井裏の空気も熱くなります。天井にグラスウール100mmを敷いた実験住宅で、天井裏の温度を測った記録があります。最高気温35.4℃の日に、天井裏は最高約50℃でした(日本建築学会技術報告集 第19巻41号 p.205)。茨城県の実験棟で、2011年9月13日の値です。冷房はつけていません。
天井の断熱が薄いと、この熱が天井を通って2階に伝わります。冬は逆で、室内の熱が天井を通って逃げます。天井の断熱を厚くするのは、この夏と冬の熱の出入りを抑えるためです。
大分県の「おおいためじろオシ住まいガイドライン」に、県内の既存住宅の実例から挙げた年代ごとの天井断熱の厚みがあります。1980〜90年代の家はグラスウール45mm、2000年代は100mmです(第4章 p.4-P1)。
6地域(省エネ基準の地域区分で、大分県の多くの市町村が入ります)の標準的な仕様の数字です。1軒ごとの実態ではありません。家暖リフォームの社長が現場で見てきた範囲では、天井の断熱は100mm程度の家が多いです。
国の省エネ基準では、4〜7地域の天井の断熱材は熱抵抗4.0以上です(国土交通省 仕様基準ガイドブック p.13)。大分県の市町村は、すべて4〜7地域に入ります(同 p.14)。
熱抵抗は、熱の通りにくさを表す数字です(同 p.10)。数字が2倍になると、断熱材を通って逃げる熱はおよそ半分になります。熱抵抗は、断熱材の厚さを、材料の熱の伝わりやすさ(熱伝導率)で割って出します。
家暖リフォームが吹き込む天井用のグラスウールは、熱伝導率0.052 W/(m・K)です(マグ・イゾベール 製品ページ)。標準の230mmなら、熱抵抗はおよそ4.4で、国の新築の基準4.0を少し上回ります。オプションの300mmなら、およそ5.8です。断熱材を通って逃げる熱は、230mmより2割ほど少なくなります。この基準は、今ある家に義務づけるものではありません。
下のツールで、今の天井の断熱材を選び、吹き込む厚さを動かして試算できます。家暖リフォームの工事は、標準230mm・オプション300mmです。工事の前と後で、天井から逃げる熱がどう変わるかが出ます。
動かしてみる:天井の断熱で、逃げる熱はどう変わる?
オレンジのつぶは熱のイメージで、数は逃げる熱の量に合わせています。天井のU値=1÷(表面の抵抗0.09+0.09+今の断熱材の熱抵抗+吹き込む断熱材の熱抵抗)で、天井板と木の部分を除いた、断熱材の部分だけで計算しています(建築研究所の技術情報)。今の断熱材は昔のグラスウール(熱伝導率0.050)、吹き込む断熱材は家暖リフォームが使うグラスウール(0.052)です。今の断熱材の厚さは、大分県のガイドラインの年代ごとの想定です。部屋20℃、天井裏も外と同じ2.6℃とし、天井全面が断熱材の部分だとして計算しています。今の断熱材が傷んでいたりずれていたりすると、この数字どおりにはなりません。家電は、仕様表の最大能力と目安としてくらべています。国の新築の天井の基準は、断熱材の熱抵抗4.0です(国土交通省 仕様基準ガイドブック)。
費用を決めるもの
費用は、吹く量と手間で決まります。金額を動かすのは、次の点です。
- 天井の広さ。吹く量がそのまま増えます。天井裏の形が入り組んでいても、吹き込みなら隅まで入ります(家暖リフォーム 天井断熱工事のページ)。
- 天井裏に入れるか。現地調査で、専門の職人が天井裏に入って確かめます。天井点検口が無い家や、低くて入れない家は、見える範囲で確かめます。ご希望があれば、点検口を作ります(費用は別にかかります)。費用がどう変わるかは、現地調査のあとにお伝えします。
- 軒裏(屋根が外に張り出した部分の裏)の換気口。有無と状態を確かめます。あれば吹き込みでふさがないよう、せき板(断熱材を止める板)を置くなどの方法を検討します(同 p.48)。
- 埋め込み照明(ダウンライト)。吹き込み断熱の天井に埋め込めるのは、SB形と表示された器具です(日本照明工業会 用語集)。SB形でも、吹く厚さに制限がある器具があります(旭ファイバーグラス資料 p.1)。ほかの器具がある家は、器具の扱いが費用に関わります。
- 気流止めと一緒にやるか。壁の中を床下の空気が通る家では、天井だけ厚くしても熱の逃げ道が残ります。札幌の平屋の計算例があります(北方建築総合研究所「木造戸建住宅の断熱改修効果の見える化」令和5年度成果)。気流止めの無い家で逃げる熱は、屋根・天井から8%、間仕切壁から38%でした。
家暖リフォームの気流止めは、床下から入れる1階の壁の下側が基本です。天井断熱を行うときは、可能な家では天井裏から壁の上側も止めます。1階の壁の上側と2階の壁の下側(1階と2階のあいだ)には手を付けません。2階建ての家では、1階と2階の壁の上下すべてに入れる場合より、効果は限られます。2階建ての家の暖冷房負荷の試算です(北方建築総合研究所 報告No.380)。
- 1階の壁の下側だけ:東京で4%減(p.84)
- 1階と2階の壁の上下すべて:東京で24%減、札幌で49%減(p.84・p.85)
- 1階の壁の下側と天井裏に面する壁の上側の気流止めに、断熱の強化を組み合わせた場合(p.115・p.118)。
- 札幌:既存の天井断熱200mmの上に300mmを吹き足し、床は既存のまま。3割程度減(p.110)
- 東京:床にグラスウール(32K)80mm、天井に吹き込み300mmを新設。3割程度減(p.114)
試算の家・地域と、断熱材の種類や厚さは、家暖リフォームの工事と違います。削減率は、そのまま当てはまりません。
平屋では、片側だけでも上下とも入れた場合に近い結果でした(同 p.116)。
2階の暑さ・寒さを、気流止めに期待しすぎないでください。くわしくは気流止めの記事にあります。
天井裏の様子は、下から見ても分かりません。気になる部屋と、暑い時間帯・寒い時間帯を控えて、ご相談ください。
家暖リフォームのプランと費用
| プラン | 入っている工事 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 床天井断熱プラン | 床下断熱80mm、天井断熱230mm(オプションで300mm)、気流止め(下側。可能な家では上側も) | 100〜160万円程度(税込110〜176万円程度) |
| フルセットプラン | 床下断熱、天井断熱、内窓、気流止め(下側。可能な家では上側も) | 250〜290万円程度(税込275〜319万円程度) |
| 天井断熱だけ | 天井断熱230mm(オプションで300mm)、可能な家では壁の上側の気流止め | 現地調査のあと見積りでお伝えします |

幅があるのは、施工面積と現場の状況で変わるためです(床天井断熱プランのページ)。工事は家を壊さず、住んだままできます。それぞれ経験豊かな専門業者とタッグを組み、信頼性の高い工事を行っています。天井裏での作業のしかたは、現地で確かめてから決めます。保証は1年で、断熱材の脱落と厚み減少が対象です。気流止めの詰め物も対象です。
補助金
使える補助金があるかは、お住まいの市町村や工事の内容で変わります。現地調査のときにご相談ください。
よくある質問
今ある断熱材はどうなりますか。
家暖リフォームは、基本は取り除かずに、その上に吹き込みます。上から吹き増す方法は、鳥取県の改修テキストにもあります(p.47 図4-21)。
230mmで足りますか。
標準の230mmで、熱抵抗はおよそ4.4です。国の新築の基準4.0を少し上回ります(国土交通省 仕様基準ガイドブック p.13)。基本は今ある断熱材の上に吹き込むので、その分も加わります。天井全体でどれだけになるかは、今ある断熱材を見てからお答えします。
もっと厚くする考え方もあります。鳥取県の改修テキストには、高い目標(UA値0.48)の目安があります(p.30-31)。吹き込みグラスウール18Kで400mm以上です。UA値は家全体の断熱の指標、18Kは1m³あたり18kgの密度です。厚くすると吹く量と重さが増え、天井の補強が要ることがあります(同 p.45)。
工事のあいだ、家にいてもいいですか。
はい。住んだままで大丈夫です。工事は、ほとんどの家で数日です。作業のしかたは、現地で確かめてからお伝えします。
相談するとき
現地調査では、専門の職人が床下・天井裏に入って、今の断熱の状況を調べます。そのあと、どのプランが合うかと金額をお伝えします。天井裏の様子で分からないことがあれば、そのときにお聞きください。現地調査と見積りは無料です。電話でもフォームでも、どちらでもかまいません。
電話:0120-1181-46(フリーダイヤル)
お問い合わせ:お問い合わせフォーム

